理事長挨拶

一般社団法人 藤岡青年会議所
理事長 浅見 祐介
はじめに
 私たち青年会議所の使命は、青年が社会により良い変化をもたらすために、リーダーシップの開発と成長の機会を提供することです。藤岡青年会議所は、「奉仕・修練・友情」の三つの信条のもと、地域住民のリーダーとして、毎年多くの運動を展開しております。この運動をするための事業を、会員一人ひとりの多様性溢れる考えのもと、運営規定に則った各種会議、並びに最高決定機関である理事会を経て、事業が構築されます。事業について熱く語り、同じ志を持った会員同士の交流により、互いの信頼関係を築くことは、創立以来、多くの先輩諸兄姉から繋がれた伝統が守られ続けており、今現在も引き継がれています。
 藤岡青年会議所は「明るい豊かな社会」の実現を基本理念としています。明るい豊かな社会とはどういう社会でしょうか。これから未来を担う子どもたちにどういう社会で生きてほしいでしょうか。人それぞれ見解はありますが、私の思う明るい豊かな社会とはお互いが協力し、助け合い、感謝の気持ちを忘れずに尊重しあう社会です。これまでの私たちの生活は新型コロナウイルス感染症が拡大して以来、新しい生活様式への変化に対応してきました。地域のさまざまなイベントや事業も自粛を余儀なくされ、「ひと」と「ひと」との関わり方にも変化が生まれました。その結果、対面でのコミュニケーションが減少し、人間関係や地域の繋がりが希薄化することでの引きこもりや、うつ病などの深刻な問題も増加しました。私たちは手を取り合い、助け合える人間関係を普段から意識して築いていかなければなりません。また、少子高齢化社会が深刻化する中、社会的孤立を防ぐためにも、「ひと」と「ひと」とが助け合い、まちと繋がる機会が必要です。皆で助け合える共助意識を醸成するためにも、私たち藤岡青年会議所は行動し続けます。
総務
 青年会議所は「会議所」という名の通り、合議による意思決定を経て、運動を展開しています。その基軸となる総務においては、青年会議所運動の根幹を支える重要な役割を担っています。定款に沿った、ルールを遵守し、公正かつ厳格な組織運営を明確にすることで、より効率的で質の高い事業に繋がります。委員会内に限らず、各委員会との連携強化、並びに迅速な情報共有を行い、更なる質の高い組織へと成長すべく、責任と自覚を持って組織運営を進めて参ります。
広報活動
 情報通信技術の著しい進化に伴い、情報を発信するツールは多様化しています。その反面、発信における「表現」を間違えることで、社会的イメージ、組織の印象に大きく左右されてしまうリスクも潜在しています。これらを会員一人ひとりが理解し行動を起こし、私たちの運動に対する想いを発信することで、その想いが市民へと伝播し、意識変革が起こり、まちの発展へと繋がることこそが、最も大切な広報活動の役割であると考えます。そのためには、家族や友人、職場関係者など身近な人から藤岡青年会議所の存在意義を伝える機会を増やしていかなければなりません。私たちは、目まぐるしく変化する情報通信社会において、様々な情報通信ツールを継続活用するとともに、市民から青年会議所運動の興味、関心、理解を得るために、持続可能的な広報活動を推進します。
まちづくり
 全国的にも課題となっている人口減少、高齢化は現在の藤岡市でも例外ではありません。今後出生率の上昇が見込まれなければ、16 年後の2040 年には総人口は52,000 人まで減少する可能性があり、このまま人口が減少することで、私たちの住まう藤岡市の魅力に触れる機会が減少してしまいます。藤岡市には豊かな自然とその恵みを受けた農作物や地酒、積み重ねた歴史に彩られた伝統文化と風土があります。藤岡市の魅力を維持し続け、新たな価値を見出すためには、私たちの青年会議所運動のみならず、産官学との協働により、更なる付加価値を高めることが重要です。このまちに住まう人々の愛着心や関心、誇りを持てる機会を提供することで、郷土愛を育むきっかけとなることを確信しています。自らの手でその価値を高めていこうとする気概こそが、我々が地域を巻き込んで醸成させていかなければならないまちづくりの基軸であると考えます。「このまちに住みたい」、「このまちに住んでよかった」という意識を育む運動展開を推進し、繋がりの輪と、市民の想う気持ちを共有し、活気に溢れ更なる魅力の創出が出来るまちづくりを推進して参ります。
国際事業
 藤岡青年会議所は2015 年にJCIEastern と姉妹JC を締結しました。これは、国際社会に向けた取り組みの一環であり、国際交流の重要性を残していただいた賜物です。今後も、結びつきの強い友好関係を継続し、交流して参ります。 私たちの住まう藤岡市は、1980 年には41 人しかいなかった外国人が2020 年には727 人と40 年で686 人の増加となっています。このように、藤岡市においても外国人の人口は増加傾向にあります。しかし、日常的に外国人と交流する機会は少ないのが現状です。そのため、日常的に異文化に触れる機会もなければ、必要性を感じない市民も少なくないと思います。私たちは率先して行政や友好団体、地域の学校と連携し、未来を担う子どもたちが外国人と交流できる機会を提供し、多くの学びを得られる運動を構築します。このような運動展開が図れることで、未来を担う子どもたちに限らず、市民が外国人と様々な交流を通じて、新たな気付き、新たな価値観を学びあう環境に繋がると考えています。地域の特性を活かした幅広い国際交流を持続可能的に推進し、より魅力的な藤岡市の発展に繋げて参ります。
会員拡大
 現在29 名の会員構成ですが、2024 年は10 名以上の正会員の拡大を目指し、持続可能な組織を実現していきます。目標達成のために、会員同士で近況確認、成功事例や失敗事例などを共有し、効率的かつ魅力溢れる会員拡大活動を進めていかなければなりません。会員拡大を推進していくためには、私たち自身が藤岡青年会議所の目的や入会の意義、自分たちの目標について考えることが重要です。会員一人ひとりが藤岡青年会議所への理解を深め、誇りと情熱を持って運動展開を継続するためには、インナーブランディングの強化が必要不可欠だと考えます。会員全員が当事者意識を持ち、先ずは身近な人たちに藤岡青年会議所運動の理解を広めることで、同じ志しを持つ会員の拡大活動へと繋げて参ります。 会員交流 青年会議所の最大の魅力は、様々な価値観を持つ仲間と出会えることです。より良い運動を展開していくためにも、会員同士の繋がりは無くてはならない環境です。能動的に行動できるようになるためには、組織内のコミュニケーションが必須となります。互いに認め合い信頼関係を構築し、新たな価値観の醸成を行い、積極的に会員が交流出来る場を設けていきます。会員委員会が活性化することで、藤岡青年会議所全体への相乗効果をもたらす為の運動を展開して参ります。
結びに
 私は2012 年の入会以来、尊敬する先輩諸兄姉、素晴らしい仲間達に恵まれ、藤岡青年会議所の活動を続けることができました。今では入会から10 年が経過し、藤岡青年会議所は多くの学びを得られる組織だと実感しています。失敗を恐れず何事にも挑戦するチャレンジ精神を養い、仕事にも活かせるようになりました。時に苦しい時や、悩んだ時期もありましたが、様々な方々の支えがあり今があります。私は藤岡青年会議所の活動を通じて、新たな価値観に触れ、様々な経験をしたことで成長することができました。本年度の理事長の職務をお預かりするにあたり、愛する家族、職場で毎日頑張って働いてくれているスタッフ、そして何より藤岡青年会議所で出会った仲間に信頼されて新たな一歩を踏み出すことができます。私を支えてくれた方々や、これからの藤岡市に還元することは、私の使命だと感じています。人との繋がりを大切にし、お互いを理解し合い感謝の気持ちを忘れず、新たな藤岡の魅力を見出すと共に、このまちの価値を高め、一人ひとりが活気あるまちを創っていく担い手となる未来に寄与していきます。

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