理事長挨拶

一般社団法人 藤岡青年会議所
理事長 阿野 剛士
~はじめに~
 私は、藤岡青年会議所の地域における存在価値は高いものであると確信しています。しかしながら、現在、まちづくり団体としてどの程度市民に必要とされているのか、自らを見つめ直す時に来ていると強く感じています。
 会員数が大幅に減少している事実を見ても、いま、危機感を持って臨まなければならない大きな課題であると考えます。この時代を担う我々は、まず自分自身を鍛え、律し、確固たる信念を持って行動する事が必要です。そして、その先にある成長をもって社会で広く活躍をし、広く認められ、市民の手本となれる人間にならなければなりません。藤岡青年会議所が市民から信頼され、将来このまちを担っていく青少年が「自分も大人になったらあの人達みたいな活動をしたい」と思ってもらえるよう努力しなければいけません。今こそ藤岡青年会議所がより一層、市民に必要とされる団体となれるよう、全会員の総力を持って取り組む事で、明るい豊かな社会の実現への大きな一歩となります。
~「地域共生社会」の実現に向け郷土愛を育む~
 藤岡市に住み暮らす人々が、障がいがある、ないにかかわらず、女性も男性も、お年寄りも若い人もすべての人がお互いの人権や尊厳を大切にし、支えあい、誰もが生き生きとした人生を送ることができる社会、様々な人々の能力が発揮され輝ける社会、「地域共生社会」の実現が求められています。まちづくりは一年間で創り上げ解決できるものではなく、継続し検証を加え改善を加えていくことが大切であり、市民と協働しながらまちを創造していく必要があります。「まちづくりはひとづくり」という言葉がある根底には、このまちづくりの担い手を生み出していくことが重要であり、藤岡市の次世代の担い手に郷土愛を育む青少年育成が必要不可欠と考えます。
 コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)が藤岡市においても青少年育成の最も重要な小中学校で本格的に始動しました。輝く子ども達の未来の創造に向けて、学校と地域がパートナーとして連携・協働による取組を進めていくために、学校と地域住民等が目標やビジョンを共有することが重要です。これには、学校と地域住民等が力を合わせて「地域とともにある学校」への転換を図るための有効な仕組みが求められています。このような素晴らしい機会に子ども達へ郷土愛を育むため、藤岡市における偉人を知る機会を提供することは、これからの藤岡市の未来を創造するうえで重要であると考えます。藤岡市は3人の郷土偉人がいます。養蚕業の革新といわれた「高山長五郎」、ライプニッツやニュートンとともに世界の三大数学者といわれ、その和算による高い数理論は立派に宇宙時代の今日に生きていると言われる「関孝和」、航空技術者で零式艦上戦闘機の設計主任である「堀越二郎」、3人のゆかりの地であります。また、高山社跡においては、世界遺産に登録され、2019年で5周年を迎えます。この地が原点である藤岡市の偉人や歴史、魅力を青少年に発信することは郷土愛を育むうえで大切な事であり、これらをテーマに映像として残し未来へ伝える市民主体の事業を行うことが最善策と考えます。未来へ残す映像を製作することは、市民や行政等が協働し一つの目標を共有することで、映像を撮ることが目的ではなく、製作過程がひとづくりにつながり、まちづくりにつながります。なにより、映像作りを進めていくうえで、市民同士の交流が広がり、町の魅力を協力しながら掘り起こしていく過程は、市民の心の中に刻まれ一つの郷土愛が生まれてきます。また、できた作品は、学校等の教育の場で活用ができ、郷土愛が深める手段となり、誰もが輝ける「地域共生社会」の実現に近づきます。
~御巣鷹山日航機墜落事故を風化させないために~
 1985年8月12日、日本航空123便が御巣鷹の尾根に墜落し、520名の尊い命が失われてしまいました。その事故の悲惨さ、ご遺族の苦しみや悲しみ、社会に与えた安全に対する不安は決して忘れてはいけません。事故から33年の月日が経過し、課題としてご遺族の高齢化があげられます。将来的に慰霊登山に訪れることが体力的に困難になってしまうとの不安の声もあります。藤岡青年会議所には、御巣鷹山日航機事故を市民や青少年へ伝えていくことで、風化させることなく「命の大切さ」や「社会の安全・空の安全」を発信していく重要な役割があります。また、日本航空の安全啓発センターにおいて、航空関係者の安全教育が行われ、見学者に空の安全について考える機会を与える場所があることを、より広く発信していくことも大切です。引き続き、8・12連絡会の皆様や支えてこられたボランティア団体、教育機関、行政等と連携し社会や青少年へ受け継いでいきます。
~国際意識を醸成する~
 藤岡青年会議所は、2015年度にオーストラリアのメルボルンを中心に活動するJCI-EASTERNと絆を深め、情報交換からお互いの地域・経済発展を目的として姉妹JC締結をしました。2019年はラグビーワールドカップが日本で開催されます。さらに、2020年には東京オリンピック・パラリンピックがあり、より多くの外国人が日本へやってきます。これからますます、市民レベルで国際交流の機会が増えてまいります。藤岡青年会議所は、市民と外国人が触れ合う機会を提供することで、互いのつながりを深め市民の国際意識を高めていく事業を行います。「おもてなし」という言葉は世界でも知れ渡り、外国人は日本へ来るときに「おもてなし」を期待してきます。市民・行政とともにしっかりと「おもてなし」の心で外国人を迎える意識を市民とともに醸成していく藤岡市を目指します。
~超高齢社会に向けて~
 健康寿命(生き生きと元気に自立した過ごせる期間)を延ばすことは、活気のあるまちづくりにとって非常に大切なことです。藤岡市の国民健康保険及び後期高齢者医療保険では、市が負担する療養給付費及び負担金はほぼ一貫して増加しています。国民健康保険療養給付費は、平成22年度から平成26年度までに5年間で6.2%の増加となっています。また、後期高齢者医療保険では、高齢者医療広域連合への負担金が、平成22年度から平成26年度には5年間で20.4%の増加となっています。2025年以降の日本は、2200万人、4人に1人が75歳以上という超高齢社会が到来します。これまで国を支えてきた団塊の世代が給付を受ける側に回るため、医療、介護、福祉サービスへの需要が高まり、社会保障財政のバランスが崩れるとも指摘されています。健康寿命を延ばすことで、介護予防にもつながり、税制面からも国民の負担は軽減され、まちの活性化にもつながる重要な問題といえます。市民が老若男女問わず、趣味やスポーツを通して生きがいを持って生活すれば必然と健康寿命は延びます。健康寿命を延ばす一助として、スポーツを通し市民交流を図り、あらためて健康寿命について考える機会を作ります。
~魅力あるJAYCEEとして~
 青年会議所は「明るい豊かな社会」の実現に向けて、地域のリーダーとなる青年が集う団体です。地域に必要とされる組織となるには、組織強化、JAYCEEとしての資質向上、能力の開発が必要となります。藤岡青年会議所は、ここ数年で多くの経験豊富なメンバーが卒業し、在籍年数5年未満のメンバーが大半です。これからは在籍年数の浅いメンバーが次世代の組織を創り上げていく自覚と新たなことに挑戦するJAYCEEの本質を学べる機会を提供する必要があります。青年会議所には多くの成長できる機会はありますが、受け身の姿勢では自己成長はありません。青年会議所には、群馬ブロック協議会や関東地区協議会、日本青年会議所、さらにはJCIがあります。様々な出会いと経験の機会があり、発信の場であるブロック大会や日本青年会議所最大の発信の場であるサマーカンファレンス、全国大会等の事業に参加することで自身の成長につなげることができます。高い目的意識を持ち積極的に行動することが重要な経験となります。魅力あるJAYCEEとして社会でも家庭でも頼りになる存在となれるような機会を提供します。
~会員拡大と組織強化について~
 今年度、年初会員数は22名でのスタートとなります。全国的にも問題となっている会員の減少は、創立以来過去最少の人数でスタートを切る藤岡青年会議所も例外ではありません。会員数の減少は組織の存続に係る緊急的に対応しなければならない課題と言えます。青年会議所の活動は共に活動する仲間がいなければ、より良いまちづくりにつなげることが困難になります。このような状況から「会員拡大」が急務であり、入会をすることでどういった利点があるのか、また、入会後本当にその利点があるのか改めて見直していく必要があります。また、入会していただいた会員のフォローアップを徹底し、入会して良かったと思ってもらえる組織にしていかなければなりません。藤岡青年会議所がこれからもより強固な組織運営ができるよう、また地域にとって必要な存在であるために「会員拡大と組織強化」に覚悟をもって取り組んで参ります。
結びに
 私は2015年2月に藤岡青年会議所に入会しました。当時、私は他団体のメンバーとして藤岡青年会議所の賀詞交歓会に参加し、同年代の人達が真剣に、また楽しそうに明るいまちづくりについて向き合っている姿に感動しました。入会当初は少しお手伝いができればいいなくらいの気持ちでいましたが、先輩諸兄や同じ志を持った力強い仲間に支えられ、共に歩んできました。多くの出会いと様々な成長の機会があり、非常に充実したJC活動を歩ませていただきました。そして、脈々と受け継がれる藤岡青年会議所の第53代理事長をお預かりさせていただけることは大変感謝の念であると共に、責任の重さを感じています。藤岡青年会議所は長きにわたり各時代を支えてこられた先輩諸兄の確固たる意志と情熱、努力により私どもに受け継がれて参りました。そして、藤岡青年会議所は青年の学び舎として、このまちを支える優秀な人材を輩出し、様々な思いや考えを持った仲間が集い、また多くの影響力のある人間に出会い、刺激を受け自身が成長できる団体です。今こそ仲間と議論しあい、語り合い共に青年会議所活動を通じ、成長しましょう。普遍的な理念である「明るい豊かな社会」の実現に向け、行政や各種青年団体や市民との関係性や絆をより深め、地域の抱える諸問題を解決し、自らの価値を高めていける組織を目指し、そして、未来の地域のため、未来を支えてくれる子どもたちのために一歩ずつ歩み、「あの時の活動をもう少し頑張れば」と悔いることのないよう全力で取り組まなければなりません。
今の私たちに、今できること、藤岡青年会議所でしかできないこと。
 共に力を合わせ、藤岡青年会議所の歴史と伝統を継承し、さらなる発展を目指すことをお約束申し上げ、私の理事長所信とさせていただきます。

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